ドライクリーニングの出現

世界単位でみると、ドライクリーニングの技術が開発されたのは、19世紀の半ばでした。人間の汗や皮脂などは、油性といえど米ぬかや灰汁などで分解できるものです。しかしそのころから新たに生まれたマジックなどの汚れなどに対応することができません。石鹸でも落とすことはままなりませんでした。

フランスのジョリー=ボランさんは、テレピン油でそういった油脂系の汚れが落とせることを発見しました。テレピン油は油絵などでも用いられることがあるものです。このような物質を使えば、今まで落とせなかったシミや汚れがきれいに取れるということは、大変画期的なことでした。その後溶剤は、ベンゼン油やパーム油などが使われるようになりました。

しかしこれらの油は揮発性が高く、安全に用いるためにはそれ相当の設備が必要でした。日本では明治の時代に入ってクリーニング店が出現しましたが、ドライクリーニングの設備を個人の商店が持つことは大変です。特別な衣類を専門の業者に委託するといったシステムで行われていました。ドライクリーニングが日本において一般化したのは、1940年代です。

もっと安全で簡単に扱えるよう、海外メーカーと日本のメーカーがタッグを組んで、ドライ機の開発と改良に乗り出しました。それによって徐々にではありますが単価も下がり、一般家庭でも利用できるようになっていったのです。色落ちなどの問題はありましたが、それも染料やクリーニング技術の向上によって、解決されてゆきました。

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